金本が両手で頭を押さえてうずくまり、起き上がれない。三回二死、巨人の先発木佐貫の４球目が後頭部を襲う。首をすくめて逃れようとした金本だったが、間に合わず直撃した。
　世界記録を更新中の連続試合全イニング出場が「１２１８」で途切れるのかと心配させるほどの衝撃だった。だが、鉄人は数分後、はい上がるようにして立ち上がり、「大丈夫」と言いたげな笑みさえ見せる。
　これで終わらなかった。五回一死の第３打席。門倉のフォークボールをとらえ、痛烈なライナーで右翼席へ。４月２０日以来のアーチで通算４００本塁打にも王手もかけた。さらに同点で迎えた八回一死一塁には左前安打。葛城が右前適時打と続いて勝ち越し、勝負を決めた。死球の影響をみじんも感じさせず、４番としての仕事を全うした金本。岡田監督は「気持ちだろうね」と代弁した。（産経新聞）

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